崩れかけたあたしを支える力強い声。
色をなくした視界は、その人物を求めた。
振り返った先に映った人物。
あたしの世界に色が戻る。
視界のど真ん中に映り、あたしに不思議と安心感を与える。
「大丈夫だ。お前は胸張って真実を受け止めろ。」
その声に、あたしはもう一度前を見る決心が出来た。
「シン‥‥できそこないの片割れって、どういうこと‥‥‥。」
「そのまんまだよ。お前が今まで兄と慕っていたコイツは、俺の"双子"の片割れだ。」
え‥‥‥。
シンとヤミが、双子?
そ、そうなの?あたしはここでも、騙されてたの?

