総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】

どこかで、鳥の鳴き声がした。


それはすごく甲高くて耳に残ろう嫌な声。


サイレンの様に頭の中に何度も響き渡る。


だけど、そんなにうるさい中でシンの声だけがきれいに響く。


聞きたくないと何度願っても。


あたしの口からその言葉は出て来ない。


どこかで、あたしも知りたいのだ。


矛盾だらけで笑いが出てくる。


知った後には絶望感だけがあたしに纏わりついて離れない。


そのせいで、あたしはまた動けなくなってしまう。


どうもがいても、足掻いても離れてはくれない。


むしろどんどん絡まって、あたしの叫び声さえも絡め取られてしまう。