突き刺さるような痛みは、言葉で表現するなら『怖さ』だった。


この後が、怖い。


言い知れない恐怖があたしを襲う。


「ルイ‥ルイ‥‥っ。」


何度、名前を呼んでもルイはあたしを見てくれない。


ただ、小さくおねぇさんを呼ぶだけで。


駆け寄るでもなく、叫ぶでもなく。


ただ、呼ぶだけ。


その瞳はおねぇさんを見ているはずなのに、どこか違うところを見ているようで。


ルイ、ルイ‥‥‥っ。


お願いだから‥‥壊れないでっ!