俺は、目がおかしくなったのか?


俺は口を開け、目を最大限見開き息をのんだ。


長い髪にくぼんだ瞳、こけ落ちた頬。


容姿はあの時とは正反対だ。


けど、すぐにわかった。


あれは・・・・・姉貴だ。


俺が今までずっと探してた、家を追い出されてまでまた会いたかった。


たった一人の、俺の姉貴だ・・・・・・!


目が姉貴を映してるのに、心がまだ理解できずに拒んでいる。


「あね・・・き・・・・?」


小さく呟いた声は、彼女に届いただろうか。