俺は、ただ突っ立ってた。 乱闘を見つめるが、どいつもこいつも同じ背丈でわかりゃしねぇ。 ガシガシと頭をかいて、フゥーッとため息をつく。 仕方ない、俺も乱闘に混ざるかー。 香水を嗅ぎ分けるのは得意分野。 あ、でも男の香水はごめんだけどなー。 絶対ぇ、汗くせぇよむさ苦しいし。 だけど、今回ばかりはそうも言ってらんねぇしな。 乱闘に混じって、"愛"を込めて殴り飛ばす。 「分け隔てなく、"愛してやる"から順番にぶっ飛ばされに来い。」 小さく呟きながら、顔面に拳を埋めていく。