女と歩いてても、プリンセスと重ねちまう。


買い物に行っても、『これプリンセスに合うんじゃね?』とかで全く集中できない。


プリンセスと一緒にいるときは、どうしたら笑ってくれるかを考えて話の内容なんてほとんど聞いてない。


話してる時は、プリンセスのコロコロ変わる表情を目に焼き付けるだけで精いっぱい。


声を聴くだけで俺の、心臓は跳ねる。


笑顔を見れるだけで、俺は顔を赤くしないように必死になってしまう。


俺を変えたのは、誰でもないレナ。





その、レナが泣いてた。


震えてた。