総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】



「・・・ヒサ・・・っ。」


涙目になりつつあるレナちゃんの大きな瞳がヒサを映す。


「お前は、今から知らなきゃならねぇことがあるんだ。あいつに会えて喜ぶのは真実を知ってからだ。」


それだけ言うと、ヒサはゆっくりレナちゃんの掴んでいた腕を離した。


俺も、ゆっくり離す。


「・・・わかった。けど、泣きたくなったら・・・・・。」


「わかってる。ちゃんと、支えてやる。」


フッと笑ってほほ笑む姿は、男の俺から見てもかっこよかった。


「ありがとう。」


なんだか、スッキリした顔で今度は俺を見たレナちゃん。


なんだろう。