元々赤かった特攻服が、血がついいて黒くなっていた。 自分の血なのか、相手の血なのかすらわかんねぇ。 両膝に手をつき、倒れまいとする。 横にいた最後の1人が、鉄パイプを俺に向けて振りかぶった。 「・・・チッ。」 右足に力を入れ、回し蹴りをする。 力ももう、残ってない。 ただ、その勢いに任せて足を伸ばす。 こんなフラフラの俺の回し蹴りなんかで、軽く飛んでいくなんて。 どんだけなんだよ。 「はぁー・・・はぁー・・・ッガハ!」