両耳を押さえてしゃがみこむ。


ARESの奴らは訳が分からずポカーンとしている。


「考えたよ。たぶん、俺の攻撃は音ですべてかわされる。なら、どうするか。"おれの音よりももっとでけぇ音で俺の音を消せばいいんだよ"」


近くに、転がっていた鉄パイプを手に取る。


誰のかわからない血が付いていた。


そいつを片手に、ゆっくりジュンに歩み寄る。


未だに両耳を押さえているジュンの首元に鉄パイプを寄せた。


「耳がよすぎるってのも、考えもんだな。」


てめぇに、特に恨みはねぇけど女神のためだ。


鉄パイプをジュンの首に垂直に下ろした。