たぶん、コイツが俺の攻撃を全部読んでるのは拳を出すときの風邪を切る音だろう。 厄介な、この耳さえ潰せれば。 「問題はねぇ。」 俺は、ジュンの攻撃をかわしながら距離を取った。 後ろを見ると、まだ乱闘は続いてる。 さすが俺の仲間たちだ。 頭から、腕から血を流しながらも敵だけを見つめて牙をむいてやがる。 俺はフッと笑ってから、ポケットから笛を取り出した。 おおきく息を吸って、力強く吹く。 ―――――――――ピーーーー!!!