総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】


「ごめんね~、先手打っちゃって。」


「ゲホッ、ゴホッ・・・・ガハッ・・・・。」


片膝をつき、むせる。


コイツ・・・でかい図体の割に動きが早い。


俊敏とかそういうのじゃなくて、ゆらりとかわされる。


全部"音"で判断してやがるのか・・・。


「面白れぇじゃねぇか。」


両膝に手をつき無理やり上体を起こす。


曲がっても不良の端くれだ。


戦りあうことに、愉しさを感じる。