敵地に俺が着いたときには、すでに乱闘は始まっていた。
俺達の族は、自分たちから喧嘩をけしかけるようなことはしねぇ。
大方、向こうが先手を打って来たんだろうな。
「総長!スミマセン、向こうからの攻撃が強くなり最初は守ってたんですけど反撃しないとやられる状態にまで持ち込まれて・・・。」
騒がしい喧騒の中から、霧猫の副総長が出てきて手短に説明をする。
やっぱりか・・・。
今回の戦線はどこも廃墟の倉庫とかだろ。
「おい、聞こえるか。」
「はい。どうしましたかミズキさん。」
俺は通信機からメグへ連絡を取った。
「着いた。他はどうだ?」
「早いですね。他の皆さんはまだお着きになってません。」
俺が、一番乗りってわけか。

