総長が求めた光 ~Ⅲ神と獣~【完】


窓が閉まるのとほぼ同時に、鳴らされたクラクション。


あたしたちの横を通り過ぎて行くバイク。


後ろの赤いランプが段々遠ざかっていく。


「おい・・・親父のとこと話はついたのか。」


「あぁ。住民の安全はセイタさんが守ってくれるそうだ。」


「鈴間のとこは。」


「もう、向かってもらってる。」


淡々と、繰り広げられる会話。


あたしには、何の事だかさっぱり。


「レナ、心配すんな。俺達が必ずお前を護るから。」


ヒサの大きな手があたしの頭を包む。