窓が閉まるのとほぼ同時に、鳴らされたクラクション。 あたしたちの横を通り過ぎて行くバイク。 後ろの赤いランプが段々遠ざかっていく。 「おい・・・親父のとこと話はついたのか。」 「あぁ。住民の安全はセイタさんが守ってくれるそうだ。」 「鈴間のとこは。」 「もう、向かってもらってる。」 淡々と、繰り広げられる会話。 あたしには、何の事だかさっぱり。 「レナ、心配すんな。俺達が必ずお前を護るから。」 ヒサの大きな手があたしの頭を包む。