「「じゃんけん」」
少し遠くから聞こえる、2人の声。
「「うらぁっ!」」
そこでは、何か落ち込んだ様子のミズキと両手を天井に向けるカラがいた。
カラはあたしのところまで歩み寄り目の前に立った。
そして、下ろしていたあたしの両手をギュッと握りながら、そっとあたしにしか聞こえないような声で。
「自分で、真実を見てこい。俺達はちゃんとおめぇの手握っててやるから。」
そう言って左目にキスを落とした。
握られている両手からカラの体温が伝わってくる。
「うん、離しちゃ・・・いやだよ・・・?」
そう言うと、少しびっくりした顔をしながらも。
「あぁ、絶対ぇ離さねぇ。安心しろ。」

