車に乗ると雄大さんがいきなり話しだした。
「彼方、この後買い物行こう」
「えっ…買い物?」
「行かないか?」
「雄大さんが行くなら…」
あ…そうだ。
買い物なら…
「欲しい物があるんですけど…」
「何だ?」
「お弁当のおかずを…今日作ろうと思ったんですけど…食材がなくて」
「アキに頼めばいいだろ」
「…私は…雄大さんと買い物に行きたいんです…」
「…分かったよ」
「雄大さん、赤いですよ?」
いきなり車が走り出した。
「上目遣い…他の男にするなよ」
「えっ…はい?」
それから車で5分くらい進むと近くのスーパーに着いた。
中に入ると女の人が皆、雄大さんを見た。
何か…嫌だな…
私は雄大さんの腕を掴んだ。
ギュッ

