闇の王子様




今度は雄大さんが私を抱き寄せて、深いキスをした。


初めての深いキスに私の頭はついていかなかった。



「雄大…さん…」


「さっき…これ買いに行ってたんだ」


そう言って雄大さんがポケットからだした物…



「これ…」


それは、ピンクのイルカがついた指輪だった。


さっきのお土産コーナーで雄大さんが支払いをしている間、私が見ていたものだった。



気づかれてないって思ってたのに…



「きっと、彼方に似合う」


「雄大さん…」


「右手」


ゆっくりと右手をだすと、薬指に指輪をつけてくれた。


「左手の薬指は…きっと本物つけるから」


「はい…」


「愛してる」


「私も愛してます」