「えっ…」
「行きたいんだろ?」
「はい!」
「なら、問題はない」
純粋に嬉しかった。
雄大さんに会ってから初めて感じたことがたくさんある。
「彼方!準備できたか?」
「はい」
準備といっても、やることはない。
「じゃあ、行くぞ」
雄大さんに手をひかれ、車の助手席に乗った。
今日の運転は雄大さんらしい。
「二人だけですね」
「そうだな。嫌か?」
「…嬉しいです」
「俺もだ」
初めての水族館にワクワクしていた。
水族館に着くまでは二人で他愛もない話をしていた。
「着いたぞ」
私はゆっくりと外に出た。
「…おっきい…」
目の前には水色と白色を塗られた大きな建物があった。

