「「彼方さん!」」


「えっ…キャッ」


阪本さんと家に帰ると、皆が私に向かって走ってきた。


「彼方さん…大丈夫ですか?」



「…はい」


よかった~と皆が胸を撫で下ろした。




私…人にこんなに心配されたこと…


あったっけ…?



「…彼方、部屋行くぞ」


今にも泣き出しそうな私を見て、阪本さんが部屋に連れて行ってくれた。




「……………彼方…」

心配そうな声が聞こえた。


「私…」


「えっ?」


「私…ここに来て…まだちょっとなのに…

どうして皆さん優しくしてくれるんです…か?」


世の中に絶望したように毎日を生きていた。

そんな私が…


「なぁ、お前はもう俺達の仲間だ」


“仲間”