「彼方ちゃん!よかった」


また抱きしめた。


「ちょっと…元気くん」


ちなみに話したのは昨日が初めてで


元気くんを必死に離そうとしていると…


「おい!離せ」


後ろから誰かの声が聞こえた。


後ろを見ると、なぜか阪本さんがいた。

しかも、結構怒ってる。



「阪本さん…?何でここに?」


私の素直な気持ちだった。


「起きたらお前がいないから。焦った。

で、そいつは誰だ」


そいつ…


「初めまして。
彼方ちゃんとは仲良くさせてもらってます。
平野元気です。」


私が紹介するよりも前に元気くんが自己紹介をした。


「…元気くんです」


それだけしか言うことがない。

阪本さんは元気くんが話すと機嫌が悪そうになる。