「阪本…さん」
「なっ?」
私は大きく頷いた。
「ありがとう…」
「どういたしまして」
コンコン
「若、アキです」
「入れ」
私達が座って話していると、アキと言った人が部屋に入ってきた。
「若、あの…」
「どうした」
アキさんが何かを言いたそうにしている。
「アキ、何だ。」
阪本さんに急かされてアキさんは口を開いた。
「あの…お嬢さんとお話がしたいな~なんて…」
「えっ…私とですか?」
目を合わせるとアキさんが激しく首を振った。
「アキ、じゃあ下に行くぞ」
阪本さんが私の手首を掴んで一階へ連れて行った。
「アキ、彼方を紹介するから皆集めろ」
「いや…あの…集まってます」
「そうか」

