「彼方ちゃん…可愛い…」
…嫌…
バンッ!
男の人が私の服を脱がそうとした時、突然扉が開いた。
「彼方!」
「…さか…も…とさん」
…阪本さんが私を助けにきた?
「…阪本さん!」
「おい!ジジイ、彼方から退け」
阪本さんが睨み付けると、
「なんだ!僕は金を払ってるんだぞ!」
そう言って、男の人は阪本さんに向き合った。
「はっ?お前、阪本組って知ってるか?」
「阪本組…阪本組って!」
「知ってんだ。俺、そこの若頭。」
その瞬間、男の人の顔色がサッと変わった。
「…しょうがないな」
そう言って男の人は部屋から出て行った。
「…………………」
「彼方…」

