このまま逃げても、きっとまた捕まる。


でも…次は殺されるかも…


私の頭を「死」という言葉が埋め尽くした。


死にたく…ない…







何で?



私はこんなに傷ついたのに、何で死にたくないの?







怖いものなんてないはず…


何を恐れてる?



私は…お母さん…?




そんな訳ない。
逃げても無駄なら…自分から行こう。




私は路地裏から一歩を踏み出した。




私の手は強く握られている。





大丈夫…


私に怖いものなんてない。






「おい!いたぞ!」


「彼方!」


私を後ろから男達が抑える。


逃げないのに…









そしてまた私は…