とにかく、借金取りから逃げることだけを考えて走った。


「彼方!てめえ待て!」


借金取りは私を5人がかりで追いかける。


嫌…誰か…


私は必死に走って、路地裏に入った。






ハァハァハァ…


何で…アイツら…


私は身を潜めて借金取りを撒いた。



誰か…阪本…雄大


私を助けてくれる人は、あの人しかいない。

瞬時にそう思った。

でも…


そんな簡単に人を信じては駄目だと、私の心が叫んでる。



今まで、人を信じて裏切られてきた。


その傷はまだ、癒えていない…




「私で何とかしなくちゃ…」