「雄大さん…」
「俺は…どうしたらいいんだよ…」
雄大さんの声はだんだんと弱くなっていく
「雄大さん?別にいいんですよ?」
「えっ…」
「そんなに焦らないでください。
お父さんが来たとしても、何も変わらないですよ。
私は雄大さんを好きだし、阪本組の人だって、雄大さんを突き放したりしません。」
「彼方…」
「いつか、乗り越えられる日が来ますよ?
そのときは、私も一緒に乗り越えますから。ね?
私は雄大さんの味方です」
「…ごめんな、彼方…」
「雄大さん、そういう時はありがとうって、言うんですよ?」
「…そうだったな。
彼方、ありがとう」
「よし!じゃあ、ご飯食べに行きましょう。
アキさんも心配してますよ。」
そう言うと、雄大さんは少し笑った。
「じゃあ、彼方は着替えろ」
…まだメイド服だった…
私はすぐにこの間買ってもらったワンピースを着た
「行くぞ、彼方」
雄大さんが私の手をひいて、部屋を出た。

