「何で…いるんですか?」


自分でも驚く程冷たい声が出た。



「彼方…?」


雄大さんの腕が私に伸びてきた。


パシッ


「触らないで…」


「えっ…」


「阪本さん…」


そうだよ…私なんかより、綺麗な女の人が全然いいよね…


だって…雄大さん大人だし…


最初から私なんか…



やっぱり私には…雄大さんみたいな明るい場所は似合わない。


うぬぼれてた…


雄大さんが私を好きなんて…




私は…永遠に一人ぼっちなのに…






「阪本さん…さようなら。」


それだけ言って私は走り出した。



学校から…雄大さんから…明るい場所から…

全てから逃げるように…