「…雄大…さん…」
私の目の前には綺麗な女の人と腕を組んで楽しそうに笑っている雄大さんだった。
私の大好きな優しい笑顔で…
今日は仕事だって…
何で…
「えっ!大丈夫?」
弟さんは私の肩を揺らしている。
「泣いてる…よ?」
泣いて…る?
そっと頬に触れると冷たい涙が流れていた。
「あ…れ…何で…涙なんか…」
そう言っている間にもどんどん涙が流れる。
「何で…止まらないの?」
何で…
雄大さんがここにいるの?
「彼方…」
気がつくと目の前には雄大さんが来ていた。
綺麗な女の人を連れて…
「…彼方…?」
泣いている私を見て驚いている。