闇の王子様




「雄大さん…」


「彼方…俺から離れるなよ…」


「んっ…雄大さん…」

私は布団から顔を出して雄大さんと目を合わせた。


「彼方…明日、行けるように頑張るから…

元気の方に行くな」


雄大さんの切ない目が揺れた。


元気くんの方に行くな?


「どういう意味ですか?」


「…きっと、明日になったら分かる。

これだけは…彼方…俺から離れないでくれ」

「…何を言ってるんですか?

私が貴方から離れると思いますか?」


私には雄大さんしかいない。
そんな人から離れるなんて…


「ありがとう…彼方」

「いいえ…」


目の前で悲しそうに笑う雄大さんに私からキスをした。


「…彼方…」


「雄大…さん…」


二回目のキスは雄大さんからだった。


優しく…私を包み込むようなキスだった。