闇の王子様




「彼方…遅い!」


「ごめんなさい!文化祭の準備が長くなっちゃって…」


「…文化祭か…」


雄大さんの表情が緩んだ。

よかった…


「歩いて帰ってきたのか?」


「元気くんが自転車で送ってくれたの」


靴を脱ぎながら言っていると、前から黒いオーラが漂ってきた。



「…ゆ…雄大さん…」

そのオーラはもちろん雄大さん。


絶対に怒ってる…


「元気に送ってもらったのか?」


笑ってるけど、目が笑ってない…


「もう遅いから…」


「自転車でか?」


「雄大さんに負担かけると悪いし…」


「元気がそう言ったのか?」


「えっ…何で分かったんですか?」


そう言うと雄大さんはやっぱりと言って、黒いオーラを消した。