闇の王子様




私は元気くんに笑いかけた。


「よろしくね。じゃあ…もうそろそろ帰ろうか?」


「えっ…もう6時…」

気がつくともう外は暗くなっていた。


雄大さんに連絡しなきゃ…


そう思って携帯を出すと…


「俺が送ってってあげる」


元気くんに携帯を取られた。


「送ってってくれるの?」


「うん。俺、自転車だし。それに、彼氏さんに負担がかかるよ?」

雄大さんに…負担…


「お願いします」


最近、ずっと雄大さんは大変そうだった。

そんな雄大さんに負担をかけたくない。



「じゃ、決まりね!」

そう言うと元気くんが私の手を掴んで教室から出た。


「元気くん…携帯返して?」


まだ携帯は元気くんの手に握られていた。


「あぁ…ごめんね」