「俺達は部屋に戻る」

「はい」


アキさんはすぐに雄大さんの機嫌を理解した。


あまりよくない。


「雄大さん、どうしました?」


「…ちょっと二人で話したかった」


リビングを出てすぐに雄大さんが私を抱きしめた。



「雄大さん…」


「もう嫌だ…」


初めて聞いた雄大さんの弱音だった。


「どうしたんですか?私に話してください」

「俺…カッコ悪い」


「…何がか分かりませんけど…雄大さんはかっこいいですよ?」


「俺…嫉妬したんだ」

「嫉妬…?」


「あいつらに褒められて…彼方が…喜んでたから」


「…そんなことないですよ?

私は、雄大さんの言葉が一番嬉しかったです」


「ホントか?」


「はい…私が好きなのは雄大さんですからね」