彼方―Side
「雄大さん!出来ました」
あれから私達は必要な物を買い、家に帰ってきた。
そして…お弁当ではなくて夕食を作ってしまった。
でも…皆のご飯を作ったから疲れた。
ちなみに私が作ったのは和食。
卵焼き、お味噌汁、魚の煮付け、サラダ。
「…食べてください」
人に食べてもらうのは初めてだからちょっと緊張…
「ん…」
雄大さんが卵焼きを一口食べた。
「どう…ですか…?」
「うん…普通に美味い」
「本当ですか…良かった…」
その一言を聞いて安心した。
「あの…」
隣に座っていたアキさんが申し訳なさそうに言った。
「はい…?」
「食べても…いいですか?」
周りを見ると、皆が目の前のご飯と私を交互に見ていた。

