生まれた愛





結衣は俺に飛びつくように後ろから抱きついてくる



今度はさっきみたいに沈ませるわけではない



そのままおんぶするように流れるだけだ




さっきも言ったけどその格好で抱きつかれると色々とまずい




ドキドキが止まらないのと


あと




男の理性崩壊率50パーセント






なんとか理性を保たなければならない



結衣の濡れた髪が俺の顔にかかると



こんなにも近い距離でいることを改めて思い知る








でも俺はふと思った





こんな風に抱きついたり密着させてるのって結衣だけだった




俺は結衣からされるのを待っていただけかもしれない




それじゃあ男としてダメな気がする




こんなにもドキドキしてるんだ




「ほら、結衣、こっちおいで」





結衣みたいにバカ正直に




素直になってみたかった





「ん?」



結衣は俺の前に立つ




「よっ!」



「おぉー!」



俺はお姫様抱っこした




「わーーいお姫様抱っこー!」



「そんなに喜ぶのかー?」


結衣はいつも以上に笑顔だった



「うん!幸せ〜〜」





そう言うと俺の首を抱いてた腕の力がギュッと強くなる




あー可愛いなー







なんて思ったりした