加藤さんははっとして、
「笹野くん、紙袋持ってく?」
そこら辺にあったやたら大きな紙袋を手に取っていた。
「いや……やめときます。あいつ、運ぶために何かを用意したことは一度もないんです」
「……それ、どんな意味があるのかしら」
んーーー……そいつは難しい。俺だって司から直接聞いたわけじゃないしね。でも、たぶん間違ってないと思う。
「もらうつもりがないなら、何回にも分けて持ってくるよりも袋があったほうが楽じゃない?」
それはそうなんだけど……。
「捻くれてるっていうか、正直者っていうか……。紙袋を用意した時点で置いてあるものをどこかに運ぶ気があるわけでしょ? 人にそう思われるのも嫌なんじゃないかな?」
これは俺の想像でしかないけど、自信はある。
「笹野くん、紙袋持ってく?」
そこら辺にあったやたら大きな紙袋を手に取っていた。
「いや……やめときます。あいつ、運ぶために何かを用意したことは一度もないんです」
「……それ、どんな意味があるのかしら」
んーーー……そいつは難しい。俺だって司から直接聞いたわけじゃないしね。でも、たぶん間違ってないと思う。
「もらうつもりがないなら、何回にも分けて持ってくるよりも袋があったほうが楽じゃない?」
それはそうなんだけど……。
「捻くれてるっていうか、正直者っていうか……。紙袋を用意した時点で置いてあるものをどこかに運ぶ気があるわけでしょ? 人にそう思われるのも嫌なんじゃないかな?」
これは俺の想像でしかないけど、自信はある。


