光のもとでⅠ

「もらってほしいならそう言うべきだと思うけど? 俺が見ていないところで置いていくのは単なる押し付けだと思うし、こんなのが机にあったらノートを広げることもできない。置いていく人間は置かれた人間のそういうところまで考えてないだろ。……なら、俺もそんな人間の気持ちは考えなくていいと思う。もし、もらってほしいと言われたならその場で固辞する」
 ほらほらほらほら……。
「司が女子苦手なの、知らないわけじゃないけどさぁ……。年に一度のイベントくらい許容してあげれば?」
 ゆんゆんは呆れたように言うけど、そんなのこの司には通用しない。
 ゆんゆんは、ランランと付き合っていることを知っているうえで告ってくる子のチョコなら受け取っていた。ちゃんと断りを入れて――。