「甘いな。この手の話でそれは通用しない」
――ものすごく言いたい。面倒くさい、と。この会話自体が面倒だ、と。
だいたいにして、甘いのはチョコレートで俺の発した言葉じゃない。
ひとり置いていかれたような御園生さんがどうしたことかふわりと笑う。
「なんだかんだ言っても司は優しいんだろうな」
その言葉に耳を疑う。
訊けることなら誰かに訊きたい。今の会話の流れと俺の表情から、何をどうしたらそういう解釈になるのか……。
「下駄箱、机の中その他もろもろ……。どこに置いてあってもそのまま放置することが『優しい』と言えるなら?」
笑みを添えて御園生さんに視線を向けると、
「くっ」と笑いだした。
「なぁなぁ、下駄箱はそのまま放置できるとしてさ、机の中に入れられたそれらって邪魔になるんじゃないの?」
今度はおかしそうに笑いながら訊いてくる。
――ものすごく言いたい。面倒くさい、と。この会話自体が面倒だ、と。
だいたいにして、甘いのはチョコレートで俺の発した言葉じゃない。
ひとり置いていかれたような御園生さんがどうしたことかふわりと笑う。
「なんだかんだ言っても司は優しいんだろうな」
その言葉に耳を疑う。
訊けることなら誰かに訊きたい。今の会話の流れと俺の表情から、何をどうしたらそういう解釈になるのか……。
「下駄箱、机の中その他もろもろ……。どこに置いてあってもそのまま放置することが『優しい』と言えるなら?」
笑みを添えて御園生さんに視線を向けると、
「くっ」と笑いだした。
「なぁなぁ、下駄箱はそのまま放置できるとしてさ、机の中に入れられたそれらって邪魔になるんじゃないの?」
今度はおかしそうに笑いながら訊いてくる。


