それを手伝い始めると、司先輩は食洗機に食器を入れながら、
「俺、このあと海斗連れて帰るから。場合によっては明日も夕飯作りに来る」
　と、言い残してキッチンを出た。
　キッチンからリビングを見ていると、唯兄と蒼兄が話している中、司先輩がさっきと同様、海斗くんを軽く蹴飛ばした。
「寝るなら家に帰れ」
「んー……そうする」
　海斗くんは眠そうに答えた。
　学校ではあんなに元気だけれど、部活をやって帰ってくるとソファで寝ていることが多い。
　やっぱり、夏の屋外での運動はきついのかな。
　司先輩はキッチンを通り過ぎるとき、
「このあと姉さんが夕飯食べにくるからよろしく」
　と、言ってゲストルームを出ていった。