光のもとでⅠ

「ごめん……。カフェで話したいような内容じゃないの。梅香苑のベンチでもいい?」
「……寒いけど?」
「大丈夫」
 全然大丈夫そうに見えないんだが……。
 俺の思いとは裏腹に、
「ごめんっ、ツカサが寒いっ!?」
 こっちの心配をされる。
「いや、俺は大丈夫だけど……寒さは体に堪えるんじゃないか?」
「……私は大丈夫」
 納得しがたい返事を聞き、暖をとるために缶コーヒーとコーンポタージュを途中で買って、梅香苑の一角にあるベンチへ向かった。
 あたりは外灯がところどころにある程度で、二メートル先は闇と言った状態。
 昼間と比べたら、十分な暗がりだった。