光のもとでⅠ

「私、好きな人がいます」
「うん」
「……ツカサが、好きです」
「うん」
「だから――秋斗さんの気持ちには応えられません……」
 ありがとう……。
「応えてくれたよ。今、答えをくれた」
 ボロボロ、と彼女の目から涙が零れた。
「でもっ……秋斗さんのことも好きでしたっ」
「うん」
「好きって言ってもらえて嬉しかった……。秋斗さんを好きになって、すごくドキドキしました。人を好きになるってこういう気持ちなんだって知りました。本当に……本当に好きだったんです」
「うん」
「でも――記憶が戻ったら……どうして、どうしてツカサを好きになってしまったんでしょう? それがわからなくて……」
 俺、振られたのにね。思わぬ告白をされて得した気分。