「御園生、それ、意外と普通なことだから。あまり困らなくていいと思う」
 思いつめた顔がこちらを向く。
『……いいの?』
 白い――やっぱり御園生って俺の中では白のイメージ。
 何色にも染まっていないっていう意味じゃなくて、何色にも染まらないっていう意味。
 それなら、普通は黒を連想するんだろうけど、白――何色にも染まらない強さを持った白。
「うん、その気持ちをちゃんと認めてふたりに話してみなよ。そしたら、ふたりとも『答え』をもらったことになる」
『でも……』
 御園生が何を危惧しているのかはわかってるつもり。でも、それ……仕方のないことだから。