「……栞さん?」
キッチンに入って近寄ると、ものすごく顔色が悪かった。
「翠葉ちゃん……ごめんね。生理痛がちょっとひどくて」
力なく笑う。
「……横にならなくて大丈夫ですか?」
「うん、平気よ。薬も飲んだから」
「栞さん、ご飯食べたらすぐに帰って休んでください」
「うん、そうさせてもらうわね。ごめんね、こんなときに……」
明確な言葉は発せず、ただ、このあとに起こることを指していた。
「大丈夫です。蒼兄もいるから……」
すると、背後から声がかかった。
「翠、サラダ作るの手伝って」
司先輩の声に立ち上がり、冷蔵庫の野菜室を開ける。
「司先輩、ご飯は……この匂い、カレー?」
「そう、時間ないから手抜き。翠には煮込みうどんか何か作る」
「あ……えっと、サラダだけで大丈夫で――」
言い終わらないうちに鋭い視線が飛んできた。
「それ以上痩せてどうするつもり?」
と、冷たい言葉も一緒に……。
「それじゃ、自分で作ります」
「却下」
「なっ――」
「翠を立たせておくとろくなことがない」
またしても人が言い返せないようなことばかり言う……。
キッチンに入って近寄ると、ものすごく顔色が悪かった。
「翠葉ちゃん……ごめんね。生理痛がちょっとひどくて」
力なく笑う。
「……横にならなくて大丈夫ですか?」
「うん、平気よ。薬も飲んだから」
「栞さん、ご飯食べたらすぐに帰って休んでください」
「うん、そうさせてもらうわね。ごめんね、こんなときに……」
明確な言葉は発せず、ただ、このあとに起こることを指していた。
「大丈夫です。蒼兄もいるから……」
すると、背後から声がかかった。
「翠、サラダ作るの手伝って」
司先輩の声に立ち上がり、冷蔵庫の野菜室を開ける。
「司先輩、ご飯は……この匂い、カレー?」
「そう、時間ないから手抜き。翠には煮込みうどんか何か作る」
「あ……えっと、サラダだけで大丈夫で――」
言い終わらないうちに鋭い視線が飛んできた。
「それ以上痩せてどうするつもり?」
と、冷たい言葉も一緒に……。
「それじゃ、自分で作ります」
「却下」
「なっ――」
「翠を立たせておくとろくなことがない」
またしても人が言い返せないようなことばかり言う……。


