視線の先々には、児童が怪我をしないように、と原島さんが手を加えたものが多々ある。
それらを一通り見終わると、多少落ち着きを取り戻したように見えた。
「原島さん、早速ですがハムスターを見せていただいても?」
「えぇ、すでにご用意してあります」
用務員室の二階に案内され、ひとつの部屋に通された。
原島さんと彼女のやりとりを聞きながら、自分も触れてみようという気持ちになる。命に触れてみよう、と。
「俺ね、なんとも思ってなかったんだ」
「え……?」
「実習だし課題だから……なんとなくのらりくらりとやってきたけど、こんな小さな生き物に命があること、人生があること、そんなこと考えもしなかったよ。……世渡りは小さい頃から得意だったんだ。動物の飼育なんて文句を言われない程度に参加して、プレゼンでは道徳に適ったそれっぽいことを話せばいい。そんなふうに思ってたな。……こんなに小さくて、でも、こんな必死に生きてるのにね」
それらを一通り見終わると、多少落ち着きを取り戻したように見えた。
「原島さん、早速ですがハムスターを見せていただいても?」
「えぇ、すでにご用意してあります」
用務員室の二階に案内され、ひとつの部屋に通された。
原島さんと彼女のやりとりを聞きながら、自分も触れてみようという気持ちになる。命に触れてみよう、と。
「俺ね、なんとも思ってなかったんだ」
「え……?」
「実習だし課題だから……なんとなくのらりくらりとやってきたけど、こんな小さな生き物に命があること、人生があること、そんなこと考えもしなかったよ。……世渡りは小さい頃から得意だったんだ。動物の飼育なんて文句を言われない程度に参加して、プレゼンでは道徳に適ったそれっぽいことを話せばいい。そんなふうに思ってたな。……こんなに小さくて、でも、こんな必死に生きてるのにね」


