きっと、この子は片思いなんだ。それも、すでに告白をして相手の返事も聞いたあと。……とは言え、これを言われている翠葉ちゃんの心境を考えると、なんとも言えない気分になる。
翠葉ちゃんが身動き取れない状況なのを、この子は知らないのだろう……。
「ねぇ、知ってる? 藤宮先輩のことを本当に好きな女の子だっているんだよ? その人たちは翠葉ちゃんのことをどう思うだろうね……。私、今の翠葉ちゃんは大嫌いっ」
小屋のドアが勢いよく開く音がして、次にはガシャン、と勢いよく閉まる音がした。そして、ザッと地を蹴る音……。
小屋の中を見なくとも、翠葉ちゃんが動けなくなっている様が目に浮かぶ。
すると、ひとり言が聞こえてきた。
「友達って……こうやって失っていくのかな――」
それは小さな小さな呟き。ひどく寂しい声音は風の音に紛れてしまう。
翠葉ちゃんが身動き取れない状況なのを、この子は知らないのだろう……。
「ねぇ、知ってる? 藤宮先輩のことを本当に好きな女の子だっているんだよ? その人たちは翠葉ちゃんのことをどう思うだろうね……。私、今の翠葉ちゃんは大嫌いっ」
小屋のドアが勢いよく開く音がして、次にはガシャン、と勢いよく閉まる音がした。そして、ザッと地を蹴る音……。
小屋の中を見なくとも、翠葉ちゃんが動けなくなっている様が目に浮かぶ。
すると、ひとり言が聞こえてきた。
「友達って……こうやって失っていくのかな――」
それは小さな小さな呟き。ひどく寂しい声音は風の音に紛れてしまう。


