光のもとでⅠ

「なんですか? 人の好意を無にするつもりですか? せっかくリィ情報あげたのに」
「いや……。どうしたものかな、と。……色々複雑なんだよ」
「藤宮が複雑じゃなかったためしがないじゃないですか」
 サクリと言われて思わず笑う。
「確かにそうなんだけど……。翠葉ちゃんは今もずっと悩んでいるのに、きっと湊ちゃんの結婚式に来たらもっと混乱するよ。悩むことになる」
「……は? どういう意味ですか?」
「……唯もそうだろうけど、彼女も俺たちのじーさんにはいい印象は持っていないだろう」
「あったりまえじゃないですか。いい加減寝て、その頭どうにかしてください」
 苛立ちを隠さない唯が目の前にいた。
「唯……彼女は俺たちのじーさんに会ってるんだ」
「え……?」