光のもとでⅠ

 びっくりした顔のまま楓先生を見ると、
「だてに翠葉ちゃんを見てきてないよ。何がネックになるのか、そのくらいは心得てるつもり」
 にこりと笑われる。
「どうでしょう? やってみませんか?」
 私は今度こそ、「はい」と答えた。

 今日が始めての麻酔科外来。
 緊張しながらお母さんと待合室の長椅子に腰掛けていると、二十分ほどで診察室へ呼ばれた。
 最初に問診があり、次には背骨の状態を診られた。脈診はないものの、背骨の触り方が相馬先生と似ている。
「痛みは様々なところから生じる可能性があるのですが、御園生さんの場合はもしかしたら背骨の関節かもしれませんね」
「背骨の関節……ですか?」