ただ、好き。誰よりも好き。一緒にいたい。もっと声を聞きたい。どんな食べ物が好きなのか、どんな本を読んでいるのか、何を考えているのか。ツカサのことがもっと知りたい。
好きだから、知りたい。知ったら、もっと好きになる――。
夕飯の時間に起こされた私は室内をぐるりと見回した。けれど、その場にいたのは家族だけ。
「誰を探してるのかな~?」
唯兄がにまにまとしながら寄ってきた。
「司っちがいないって?」
顔がぼっと熱くなる。
「司っち、リィの寝顔見たら帰ったよ」
「そ、なの、ね……」
「なになに~? 会いたかった? 残念?」
「あ……えと、そんなことはない、かな」
「またまた~。顔に残念って書いてあるよ」
咄嗟に片頬を押さえ、余計なことをしたと思った。
好きだから、知りたい。知ったら、もっと好きになる――。
夕飯の時間に起こされた私は室内をぐるりと見回した。けれど、その場にいたのは家族だけ。
「誰を探してるのかな~?」
唯兄がにまにまとしながら寄ってきた。
「司っちがいないって?」
顔がぼっと熱くなる。
「司っち、リィの寝顔見たら帰ったよ」
「そ、なの、ね……」
「なになに~? 会いたかった? 残念?」
「あ……えと、そんなことはない、かな」
「またまた~。顔に残念って書いてあるよ」
咄嗟に片頬を押さえ、余計なことをしたと思った。


