篠宮先生が出て行ってから、少し思考を巻き戻す。
「先生、私、ここまでどうやって来たのでしょう……」
「司が運んできたのよ。ステージが下降しているときに気絶したって言ってたわ。咄嗟に司が支えたから良かったものの、恐ろしく最悪な状況を考えれば、あんたステージの下に落ちていてもおかしくなかったのよ。もうすこしマシな気の失い方習得したほうが身のためよ」
 そうは言われても、できれば気絶はしたくないわけで、そんな方法は会得もしたくないです――。