光のもとでⅠ

 閉まるドアを見届けてから、私はゆっくりとふたりへ視線を戻し、同じくらいゆっくりとふたりのもとへ歩み始めた。
「司の勝ちだな」
 秋斗さんの言葉に足を止める。
「今日、ここへ翠葉ちゃんが来るか来ないか、俺は来ないほうに賭けた。司は来るほうに賭けた」
「か、け……?」
「最初はそんなつもりなかったんだけどね、俺も司に嵌められた人間」
 嵌める……? な、に? どういうこと?
「別に、賭け自体にはとくに意味はないし、賭けの勝敗で何かを取引する予定もない。俺は、翠が来るか来ないかを知りたかっただけだ」
 ツカサはラウンジを出ていった。