光のもとでⅠ

 冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し、グラスの半分まで注ぐ。それを少しずつ胃に流し込んだけれど、痛みや苦しさが治まることはなかった。
 我慢できない痛みではない……。
 今はがんばり時――もう、がんばり時もがんばり方も間違えたくない。
 タオルで少しきつめに唇を拭い、摩擦を生じる。そうして作られた赤みなど、時間が経てば消えてしまう。わかっていてもそうせずにはいられなかった。
 パソコン前へ戻り、「もう大丈夫」と伝えたけれど、見逃してはもらえなかった。
『顔色悪いけど……』
 蒼兄の言葉に苦笑を返し、ごまかすように言葉を繰り出す。
「お水飲んだら治まった。それに、顔色も悪くもなるよ。だって、もうずっと秋斗さんと連絡がつかないんだもの」
 これ以上は体調のことを訊かれたくなくて、すぐに続きを話し始める。変に言葉が途切れないよう、細心の注意を払って。