光のもとでⅠ

 私は飛鳥ちゃんが佐野くんに告白されたときのことを知っている。飛鳥ちゃんがどんなことに困って、それに対し佐野くんがなんて言ったのかも。自分が口にしたことまで思い出して唖然とする。
 紅葉祭でのことは記憶に新しい。
 佐野くんのつらそうな後ろ姿と、それを追いかけた香乃子ちゃん。何もかも、自分の目で見てきたものだった。
 記憶が戻っていない私は、ツカサを好きと気づいたときにふたりに訊いたのだ。
 片思いはつらくないか、と。相手に好きな人がいるのに好きでいることはつらくないか、と。
 ふたりはつらくても好きだと言っていた。不毛同盟に加わらないかと誘ってくれたのは香乃子ちゃん。