光のもとでⅠ

 佐野くんの言葉に顔を上げる。
「……いいの?」
『うん、その気持ちをちゃんと認めてふたりに話してみなよ。そしたら、ふたりとも「答え」をもらったことになる』
「でも……」
『御園生、厳しいことを言うようだけど、誰も傷つかない道なんてないよ。人を好きになったらどこかで誰かを傷つけているかもしれない。それはごく当たり前のことだし不可抗力なんだ。わかりやすく説明するなら、海斗と立花が両思いで付き合い出したら、立花を好きな俺は傷つく。それと同時に、俺を好きな七倉も傷ついてる。この図式、誰が悪いってあると思う?』
 私は首を振った。
『そう……誰が悪いとかじゃなくて、仕方のないことなんだ。幸せが不幸の上に成り立つとは言わない。でも、そういうものなんだ。誰も傷つかない方法なんてそうそうない』
 佐野くんのたとえはとてもわかりやすかった。